SCENERY OUTDOOR KIDS

家山桜のトンネルと川根さくら通りで
春をひとり占め

川沿いに咲き誇る桜のトンネルと、素朴なレンガ道。
静岡・川根本町にある「家山の桜トンネル」と「川根さくら通り」は、毎年訪れたくなる春のスポットです。
ドライブにちょうどいい距離感と、桜のある風景。
今年は、春の夕暮れに歩いた、静かなひとときを綴りました。

今年も桜のスポットへ。

桜のトンネルは数あれど、毎年、家山の桜のトンネル/川根さくら通りに足を運んでいる。
今年は、4月を少し過ぎた日曜日の夕方に訪れた。




気がつけば毎年ここに

本当に、いつからここに通っているんだろう。
春に浮かれて出歩くようなタイプではなかったはずだけど、
SNSの投稿を遡ってみると、ずいぶん前から同じ場所の記録が残っている。
桜を見に行っていたのか、ただ現実逃避をしに行っていたのかは……正直、思い出せない。




時間、距離、近隣スポットのバランスの良さ

でも、なぜ家山なのかといえば、やっぱり“バランスの良さ”。
桜を見るだけなら、自宅から近い瀬戸川の桜のトンネルでも十分だけれど、
家山までの道のりは、ドライブを兼ねて出かけるにはちょうどいい距離感がある。
新東名が開通して、都合の良いところにインターもできた。
高速道路を使えば山道も含まれ、家から30分ほどで到着する。
それでいて、しっかり“遠出した感”が味わえるのもいい。

桜のロケーションもさることながら、トンネル沿いに並ぶ売店も楽しいし、
すぐ近くにはKADODE OOIGAWAもあって、食事も買い物もできる。
そういう“周辺の楽しさ”も含めて、毎年、家山の桜トンネルに通っているのかもしれない。



KADODE OOIGAWA 緑茶・農業・観光の体験型のフードパーク 


マルシェ直送の新鮮な野菜が楽しめる 農家レストラン Da Monde(ダモンデ)
その場で蒸してくれる蒸し野菜や、天ぷらなど他と違う野菜も堪能できます。
全面のガラスで実物SLと、窓の外は門出駅。大井川鉄道の懐かしい電車や走るSLも見れます。



夕暮れの時間は桜を一人占めに

桜を楽しむ時間帯は、なにも昼間だけとは限らない。
この日は夕方に訪れたため、すでにお店も閉まり、辺りはしんと静か。
春の空気を味わうには、かえってちょうどよかった。

真昼間の青空と桜のコントラストももちろん好きだけれど、
夕方の穏やかな時間には、山のあたりにうっすらと霞がかかり、
桃色の景色の中に、どこかゾクッとするような静けさが混じる。
それが雰囲気によるものか、光によるものかはわからない。
けれど、マジックアワーの桜は、人を少しだけ惑わせる――そんな表現が、妙にしっくりきた。





河原を渡って、反対側の土手へ。
水量が少し減った家山川には、ぽつぽつと石が置かれていて、
「どうぞ渡ってください」と言わんばかりの配置。
その石をひとつずつ慎重に踏みながら、向こう岸へ渡った。
土手沿いにある家々と桜の組み合わせも、昔から好きな風景だ。




対岸はさらに良い雰囲気に

こちら側は車の通らない、レンガ舗装の道。
桜の根でボコボコと盛り上がったその道には、年季が感じられて、かえって味がある。
満開の桜の下を、ただ静かに歩いている時間は、なんとも心地よかった。


思い出した。
たしか、毎年3月の末ごろに訪れていた。
以前は、現実逃避ぎみに「桜を24時間監視している」なんて冗談を言いながら、何度も来ていたっけ。
でも、今年は4月に入ってから。
年度末のあわただしさも過ぎて、ようやくゆっくりと春を味わえた気がする。

ゆるやかな時間を過ごす春も、悪くない。





今回のスポット

家山の桜トンネル
川根さくら通り

家山の桜トンネル
〒428-0104 静岡県島田市川根町家山4164

川根さくら通り 
〒428-0104 静岡県島田市川根町家山

KADODE OOIGAWA
〒428-0008 静岡県島田市竹下62
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